社会人になると、自分で働いて収入が得るようになりますが、その一方で学生時代と比べて大きな支出をする機会も増えてきます。いざという時に手持ちが足りないという状態を避けるためには、日頃から節約を心がける必要があります。ここでは、社会人になるにあたって身につけておきたい節約術をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
家計簿をきちんとつける
節約に励む上でまず重要になるのは、家計をできる限り透明化するということです。何にどれくらいお金がかかっているのかが分からないと、そもそも節約すべきポイントが見えてきません。家計を見える化するためには、家計簿をつけるという方法がおすすめです。家計簿というと、かつては財布の紐を握っている主婦がコツコツとつけるというイメージが強いものでしたが、そうではありません。年齢とともに収入が増えるような時代はすでに過去のものとなっていますので、まだ家庭を持っていない独身者であっても、将来に備えて貯蓄を増やしていくために、家計簿を使ってきちんと家計の管理を行う事は大切です。新社会人になったタイミングで始めれば、より習慣づきやすいでしょう。
では、具体的にどのように家計簿をつければ良いのでしょうか。よくあるのは、1日の終わりにその日のお金の出入りを紙の帳簿に記録するという方法ですが、忙しい社会人はそれだと途中で面倒になってやらなくなってしまう恐れがあります。そうならないようにするためには、スマートフォン等の携帯型のデバイスで利用できる家計簿アプリを用いて、お金を使ったらその場で記録することを習慣づけると良いでしょう。アプリを使えば支出が増えている項目が一目で分かるようになるため、効率的な節約にもつながります。
固定費を抑える
家計の支出には、一時的に発生する変動費と定期的に発生する固定費の2種類があります。このうち、効率的に節約に励むためには、なるべく固定費を抑えるのがポイントです。固定費には次のようなものが挙げられます。
住居費
多くの場合において、固定費の中で大きな割合を占めることになるのが住居費です。せっかく社会人になったのなら、住みたい街ランキングで上位に入るようなおしゃれな街や通勤に便利な都心の一等地に住みたいと考える方も多いかもしれませんが、最初から家賃が高いところに住むとそれだけで家計のやりくりが大変になってしまいます。一度上がった生活レベルを下げるのは容易ではありませんので、初めは収入に見合う家賃の物件を選ぶようにしましょう。可能であれば、当面の間は実家に住み続けるというのも一案です。
光熱費
住居費と並んでなるべく節約したいのが光熱費です。電気やガスは自由化されていますので、契約先を変えるだけで節約できる可能性がありますし、そこまでしなくても利用するプランを見直してみるのも良い策です。電気をこまめに消したり、水を出しっぱなしにしないといった細かな取り組みも効果的です。
通信費
携帯料金やインターネットの接続料金といった通信費も節約を検討したい項目の一つです。携帯料金を大幅に減らしたい場合に、もっとも手っ取り早いのは格安スマホに乗り換えるという方法です。また、そこまで固定端末でインターネットを利用しないのであれば、固定回線を契約せずにスマホのテザリング機能を活用するというやり方も検討してみると良いでしょう。それだけで毎月の支出を数千円単位で節約できるようになります。
必要のない支出を無くす
変動費の中には、やり方によっては支払わなくて済むようなものが少なくありません。1回の金額は小さくても、積み重なれば馬鹿にできない規模になりますので、必ずしも支払わなくて良いものは極力節約するようにしましょう。カットしやすい支出は次の2つです。
金融機関の手数料
節約可能な変動費の中で、比較的簡単にカットできるのが金融機関の手数料です。社会人になると銀行に振り込まれた給与を下ろしたり、様々な支払いのために振込を行う機会が増えますが、その度に手数料を支払っていると思った以上に大きな負担となります。ATMからの引き出しは手数料がかからない平日の日中に行うようにし、振込も手数料が安いインターネットバンキングを活用することで手数料負担は大きく軽減できますので、ぜひ積極的に実践しましょう。
クレジットカードの金利
クレジットカードのリボルビング払いを使えば、月々の支払い金額を抑えられますが、金利が発生するため支払い総額は増えます。この金利ももったいないですので、カード決済をする場合はなるべく一括払いか金利が発生しない分割払いのいずれかを選ぶようにしましょう。
将来に備えて節約しよう
ここまで見てきたように、家計の支出項目の中で節約できるものはたくさんあります。そのため、少し節約を意識するだけで月々に貯蓄に回せる金額は大きく変わってくるでしょう。将来まとまったお金が必要になった時に困ることがないように、社会人になったらなべく節約できるものは節約してお金を有効に使うようにしましょう。